みなさんは薄皮クリームパンを
食べているでしょうか。
山崎製パンから出ているパンで、
一袋に5個入っている。
僕は、これが大好きです。
細長い袋の中に均等に5個
キチンと並んでいる。かわいい。
以前セブンの金の食パンが話題と
なったが、あれはいけない。
パッケージからしてお高くとまっている。
「わたくしは高級感あるんですよ、ふふん」
といった感じである。
セブンイレブンのくせに。
その点山パンの薄皮シリーズは
最高である。
親しみやすさと素朴さが段違いだ。
「見た目はあれかもだけど…美味しいよ」
って控えめに言ってくれる。
決してでしゃばりはしない。
ヴォリュームの程よさも魅力だ。
5個もあるのだ。5個も。
そのため、2個食べて明日3個食べようとか。
皆でシェアするとか。
怒りの5個一気食いとか、
いろいろできる。
楽しい。
一緒にいて楽しいのが薄皮だ。
金パンは6枚入り、5枚入り、厚切り2枚入りのラインナップとなっている。
まずここで僕はげんなりする。
種類が多い。困るんだ種類が多いと。
6枚と5枚でまず悩む。
6枚より5枚の方が食感がいいのかな。
でもやっぱり量多いのはいいよなぁ。
でもでも多すぎて結局カビらせたら
元も子も無くなるしなぁ。
厚切り2枚?
これは通が選択するやつだ。
僕は素人。
とてもじゃないが手を出せない。
でも…厚切りは実はとても美味しいの
だろうか。
今まで厚切りなんて食べたことが無い。
どうなんだ。気になる。でも。
悩みすぎて僕はどれも買うことができない。
一緒にいて悩んでしまうのが金パン。
スピード感でも薄皮パンに軍配が上がる。
袋を開けて、すぐ口に届く。
そのスピードたるやシューマッハも
ボルトも目ではない。
ちゃんと一口目でクリームに届く。
そして三口くらいで食べ終わる。
これを3個くらい続けると結構
お腹に入っていることに気づく。
サイレントキラーウスカワ。
静かに美味しく僕らの胃袋を狙っている。
それに抗う術はなく、ただただ
口内に入ってくるクリームの甘さに
笑みを浮かべるだけである。
対して金パンはどうも手間がかかる。
まずトーストする必要がある。
そしてバターなりマーガリンなりを塗る。
トーストしなくても野菜なり肉なりの
具を挟んだり載せたりする必要がある。
そのままで食べることはなかなかできない。
よしんばそのまま食べて美味しくても、
それはメインの食べ方ではないだろう。
100パーセント美味しく食べたいと
なると手間がかかる。
しかし手間を省くことのは心苦しい。
美味しく食べることと手間をかける
ことがイコールなのだ。
めんどい。
正直めんどい。
めんどいパン、金パン。
しかし。
ここまで書いて、なぜか金パンに
心を動かされ始めている自分がいる。
清純派元気系幼馴染ヒロインが薄皮。
対してワガママ系お嬢様ヒロインが金パン。
人気投票では常に薄皮が上位であり、
金パンは踏み台とされてしまう。
主人公と最終的にくっつくのも薄皮。
金パンはギャグ回とか、お色気回で
ちょろっと存在感を出すだけ。
金パンは葛藤を抱える。
食パンでありながらブランド感を
持たなければならない自分の存在に。
その身が背負うセブンアンドアイ一族の
期待の重さに。
苦しさに、お風呂場で一人涙を流す金パン。
だが、金パンはそういった
葛藤を表に出さない。
彼女にはプライドがあるから。
誇り高い「金シリーズ」の筆頭なのだから。
たとえ薄皮パンが棚から無くなり、
自分がずっと残っていたとしても
安易な値引きシールには抵抗する。
それが金パン。
僕は今日金パンを買ってみようと思う。
薄皮パンがなかったら。
PS:金パンだとまだパンなのに、
白パンだともうパンツ。
パンはミステリー。
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