思い出は塗り替えられる

先日皆で海に行った。

バレーボールでキャッキャしたり、
シーシャを吸ってチルしたりと、
非常に楽しかった。

僕は夏が苦手なのだが、
いざ目の前に夏そのもの、(海で皆で遊ぶ)
などということをするとやはり楽しい。
やいのやいのしながら帰ることと
なったのだが、
無い。


スマートフォンが。


無い。

落ち着け落ち着け。

荷物を確認する。
やはり無い。
となると考えられることは、

①海に忘れた
荷物を片付けた際に、忘れ物などが
無かったことは自分が確認している。
また、スマホがあれば他のものも
確認しているだろう。
よってこの可能性は無いに等しい。
仮にどこかの浜辺に打ち捨てられて
いたのなら、もうそれは見つけられない
よってこの可能性も無いに等しい。

②誰かの荷物にまぎれている

何らかの理由で誰かの荷物に紛れた
場合だが、この場合紛れる可能性が
あるのは圧倒的に男性の荷物だろう。

女性が間違って持つことは
まぁほとんどないと思われる。
となると
男性側が持っていた場合後で
どうにでもなるので問題なし。

③盗られた

海で悪人に盗られた。
テントにはだいたいいつも人がいたので、
この可能性も限りなく低い。
考慮する必要は無い。

以上のことより、
まぁなんとかなるし、
何とかならないときは
どうにもならない。

ここで「携帯無い」なんて
言ったら皆で大走査線が張られる。
そんな手を煩わせるのも悪いし、
挙句見つからなかった時の空気を
考えると恐ろしくてたまらない。

海水浴場から、20kmほどのコンビニで
僕は何も言わないことを決めた。

だが、しかし、けれど、
やっぱり不安なものは不安である。

晃一氏にこっそり打ち明け、
電話をかけてもらう。

「そこ」


「え?」


「座席の下」


「あっ❤︎」

あった。

この感覚。
緊張からの安堵。
大丈夫だと思っていた試験が
ちゃんと大丈夫だった時の気持ち。
張り詰めた糸が一気に緩む感じ。

今日の思い出は一気に塗り替えられた。
海の楽しさから、携帯を失くしていなかった
安堵感へと。

僕はテンションが上がって、
必要でもないのに
グミを買って皆に回した。
安堵感のグミはとても美味しかった。



PS:職場では誰も日焼けに気づきません。


PSのPS:うそピョンって聞いた時、脳に
      「萌」って字が浮かびました。

今日も何かを間違えた

日々の中で間違えたこと ずれたことを綴ります。 岩崎キリン:iwa191cm@gmail.com

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