ウラジオストク観光記 3日目

今日は土産物を探す。

とりあえず朝食を取りに街へ。

果物の露店が出ていたので、
桃を1つ買ってみる。約70円。
小さいがとても甘い。皮を剥く必要も無い。

連日のロシア料理に飽き飽きしていたので、
あっさりしたものが食べたい。
冷麺だ。冷麺を食べよう。

韓国語が書いてある店に入る。

韓国料理屋ではなくベトナム料理屋であった。
なんだよもう。まぁいいや。フォーを食べよう。
非常に簡素だが、美味しかった。

ウラジオストクにはキタイスキー市場という
大きな市場がある。ここならいろいろありそうだ。

タクシーをアプリでピックアップ。

ホンダのフィットであった。
フロントガラスには三たびヒビ。
もうこれがウラジオストクのデフォなんだろう。

話好きの中年ロシア人であった。
8割方言ってることはわからなかったが、
言いたいことは3割くらいはわかった。

イェー、アーハ?、ザッツナイス!
この3ワードで全ての会話を乗り切った。

さてマーケットである。
こんな感じの通りが、
ずらっと並んでる。(これで1/3程度であった)

しかし売ってるものはどこもほとんど同じである。
メンズはスポーツ系のTシャツと微妙なブランドの
パチモンがほとんどである。

ナイキアディダスフィラエンポリまたナイキアディダスナイキアディダスフィラ…
ノイローゼになりそうだ。
僕が探してるのはこんなんじゃない。

晃一くんに投げつけるクソダサTシャツだ。

ベトナムに行った時もそうだったが、
この手のマーケットはもはや半端お洒落路線に
落ち着いてしまい、クソダサTシャツは少ない。

ワールドワイドにダサT排斥の運動が
進んでいるようだ。実に悲しい。

なんとか1枚手に入れ、また街の方面に
タクシーをピックアップ。

トヨタプリウスに乗った気難しそうな
細身の若い男だった。

なんとヒビが入っていない。
しかしシートベルトはしていない。
もはやベルトそのものが無いのかもしれない。

この男の運転はすこぶる荒く、
無表情のままぐらんぐらん車体を揺らした。

しかし車内のBGMはABBAのdancing queen。
なんとも奇妙な取り合わせであった。

その後も街で会社の人用のお土産などを買い、
昼食。

あれほどロシア料理を避けていたのに、
なぜか老舗のロシア料理屋に入っていた。

まぁこれで食べ納めだし、いいか。

カニサラダとハンバーグ。
どちらもしっかりした店だけあって、
上品に美味しかった。

その後シーシャ屋へ行き、海辺を眺める。

軍事訓練のようなものが行われていた。
一糸乱れぬ隊列。
銃を掲げるときの甲高くも重たい音の響き。
規律の下にある調和。潮風と遠く見える軍艦。

なんだか不思議な気分になった。

感傷的になってるのか?
ホームシックにでもなってるのか?
寂しいのか切ないのか。

僕はずっと世界中を回ってみたいと思っていた。

だがそれは絵空事に過ぎなかったのかもしれない。

あるいは歳を重ねて、自分の居場所の
重みを感じるようになったのかもしれない。

僕の周りの人たちがどれだけ僕の
支えになっているのか、
本当の意味で僕はわかっていなかったのか?

思考は空転する。

こういう時の解決法を知っている。

動き続けることだ。

僕はまた歩き出した。

思考は思考をしない時間があって
初めて本当の思考になる。

頭のスイッチを切ってただただ歩く。

信号、観光客、乞食、親子、夫婦、飲食店、廃虚。
目につくものを流しひたすら歩く。

そしてまたも海に着いた。
初日と同じ場所だ。

ホットドッグを食べ、ビールを飲み、
マッチョ達の懸垂を眺める。

1時間ほどそこでぼーっとして、
精神は落ち着いた。

ホテルへ戻り、少し休憩してから夕飯へ。

今度こそ冷麺だ。
本格的な韓国料理屋の冷麺だった。
テンメンジャンが効いていて美味しい。

ただ後から辛い。辛い。とにかく辛い。

なんとか食べて、初めてのウォッカを飲む。
ウォッカは淡麗辛口の日本酒の甘さナシ
アルコール感マシマシという感じだった。

こんなもんバカバカ飲んでるから
ロシア人はアル中多いんだなと思った。

歩いてシーシャ屋へ行った後、
ホテルへ帰る。

なんだか歳を感じた1日であった。

ps.ロシアのシーシャ屋の店員のタトゥー率、
     100パーセント。

今日も何かを間違えた

日々の中で間違えたこと ずれたことを綴ります。 岩崎キリン:iwa191cm@gmail.com

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