たまにファミレス行きたくならない?

学生の頃はちょこちょこ行ってた。

テスト前に行って、結局大して勉強もせず
みんなでプリント回して埋めて
やった気になって寝不足でそのまま
学校に向かったり、
バイト終わりに何人かでファミレス行って
ぐだぐだ喋って朝になってる…
とか割と楽しかった。

うっすいアメリカンと冷めたポテトを
つまみながら副流煙を吸って
毒にも薬にもならない話をしてた。

店員にも顔を覚えられて、
決まったテーブルに案内されて、
頼まなくてもドリンクバーが付いていた。

でも最近は行かない。

居酒屋にフィールドが移った。

居酒屋も楽しいんだけど、
深夜のファミレスはどこか不思議な空気があって、
それがわりと好きだった。

深刻な話をしてるカップルの隣のテーブルに、
おばさん同士が延々と話をしてて、
さらにその隣に1人で黙々とタバコを吸ってる
おじさんがいたりして、
それぞれの空気感のギャップが激しい。

居酒屋だとみんなだいたい笑ってて、
お酒が入ったコミュニケーションだなぁと思う。

最近、手に入ったギフトカードを使って、
小雨の降る中モーニングを食べにジョナサンへ
行った。

朝のファミレスには意外性はない。

やっぱり、深夜でないとダメみたいだ。

いや、今行ってももうあの感じは
味わえないのかもしれない。

学生のあの時だからこそ、
感じることができたのだろう。

明日は1限サボっちゃおうとか、
ずっと店長の悪口言ってんなこいつ、とか
シフトどうしよっかとか
考えながらただ流れていく時間が
本当に尊いものだったなんてあの時
気づけなかった。

若い時はどんな時も輝く、というのは
あながち間違いじゃないかもしれない。


女子高生が走っているだけで
少し泣きそうになる、という作家の言葉が
あったけど、今なら分かる。

仕事終わりに近くの大学の生徒が
台車で何かを運んでたり、
ダンボールを抱えて笑ってたりすると
心に針を刺されたような気持ちになる。

それで結局、僕は居酒屋だったり
バーに行ってお酒に逃げる。

お酒は心の痛みを麻痺させる薬だが、
その反動で虚しい朝を迎える。

歳を重ねれば重ねるほど、
虚しい朝が増える。

それでもご飯を食べ、弁当を作って、
シャワーを浴びて仕事に行く。

そうやって働いて、終わったら
ランニングして、何も考えず寝る。

フラットな朝を迎えるために。





ps.聞いたことない料理名を出す店、
    高くて量が少ないことが多い。

今日も何かを間違えた

日々の中で間違えたこと ずれたことを綴ります。 岩崎キリン:iwa191cm@gmail.com

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