カントリーマアムのバニラばかり食べる男と結婚してはならない

子供の頃、僕はカントリーマアムのココアを
避けてバニラばかり食べていた。
理由は簡単。バニラの方が美味しいからだ。
バニラが無くなれば放置する。
いつの間にか新しいカントリーマアムが
お菓子棚に補充されている。
またバニラを食べる。

小太りバニラ少年として、
僕は育った。

決してココアが美味しくないわけではない。
美味しい。しっかりと美味しい。

しかし。

バニラと比べると2段、いや3段は劣る。

ヤットとピルロ。
古田と野村。
ハワードとシャック。

その格の違いが目についてしまうのだ。

友達の家に行っても
まっさきに無くなるバニラ。

歌舞伎揚げやルマンドを挟んだ後に
手をつけられるココア。

バニラのみは発売されているのに、
ココアのみは発売されていない。

バニラ&期間限定の組み合わせはあるのに、
ココア&期間限定の組み合わせはない。

不遇な存在、ココア。

僕はカントリーマアムから
【格差】【上下関係】を
学んだといっても過言ではない。

そして今、考えたい。

大人になった今、僕はココアを食べなければ
ならないのではないだろうか。

与えられる側ではなく、与える側へ。

大人の男とは、ココアを進んで食べること。

いい歳なのにバニラばかり
食べている男はダメだ。

ココアが残るという
現実に目を向けていない。

バニラを食べたいという
己が欲望のみである。

そんなんじゃダメだ。


こんな男は結婚してもうまくいかない。

トイレでは小を立ってする。
掃除をする人の気持ちを考えないからだ。

料理を作って洗い物をしない。もしくは雑。
シンクの汚れを気にしないからだ。

肉野菜炒めを出せば肉ばかりをかっさらう。

買い物に行けば妻を待つことができず、
ゲームセンターでパチンコを打つ。

ココア男はどうだ。

トイレは座って行い、掃除もする。

冷蔵庫の食材から考え、
料理を作って洗い物をする。

肉野菜炒めを出せば
あまった野菜をかっさらう。

買い物に行けば嫌な顔をせず
妻の買い物に付き合い、
コメントを求められれば発言し、
そうでなければニコニコとしている。

それがココア男だ。

陰と陽なら陰を見る。
敗者と勝者がいれば敗者の手をとる。
冨を得るものと失うものがいれば
失うものを支える。 

マイノリティにそっと寄り添う。

それがココアの精神である。

これは村上春樹がエルサレム賞を
受賞した際の
「高くて硬い壁と、壁にぶつかって
   割れてしまう卵があるときには、
   私は常に卵の側に立つ」 
という有名なコメントと同じだ。

ということは村上春樹もココアから
このメンタリティを受け取ったのだろう。

違いない。

いい男かどうかを判断する一番の方法。
それはカントリーマアムの袋を開けて、
目の前に差し出すことだ。

女性の皆さんはぜひ参考にして欲しい。

バニラ男と似た例として、チェルシーの
ヨーグルト味だけ食べる男、
柿ピーの柿だけ食べる男、
サクマ式ドロップスのハッカを
絶対避ける男なども存在する。
もれなくここらへんの男も
地雷なので気をつけるように。

なお、この記事を読んでいる最中に

「バニラ味だけのやつ買えばいいじゃん」

って思った人は何もわかっていません。
資本主義の毒に犯され、自分の頭で
ものを考えることができなくなっています。
悔い改めてください。

稀に単純にココア味が
好きという人もいます。
もれなく変態です。気をつけましょう。

PS:僕は小太りバニラ少年を卒業し、
   痩せ型チョコパイ青年となりました。

今日も何かを間違えた

日々の中で間違えたこと ずれたことを綴ります。 岩崎キリン:iwa191cm@gmail.com

0コメント

  • 1000 / 1000