それは沼田の黄金週間の終わりのこと、
rei&meg houseでぐだぐだとしていた時。
将一がももクロのLive映像
「ももクロ春の一大事2023 in 福山市
笑顔のチカラ つなげるオモイ」
をクソデカテレビで流し始めた。
僕らはシーシャを吸いながら何気なしに
それを見ていた…。
今まで「アイドル」に触れたことが
ほとんどなかった僕にとって初めての
アイドル体験であった。
その時は、
ほーん、ももクロっていい意味でアイドル
ぽくなくて頑張ってて、好感持てるなぁ…
くらいにしか思ってなかった。
その後、福岡に戻ってからも、
なんとなくその映像が頭に残っていた僕は、
Amazon prime musicでももクロを
聞く日々が始まっていた。
こういう時は、シャッフル機能も便利だ。
全ての曲が知らないから、シャッフルで
勝手に飛び込んでくるのも悪くない。
そんな中、僕の心を揺さぶる曲があった。
そう、表題の「マホロバケーション」だ。
前置きが長くなったが、僕なりにこの曲の
ポイントを説明したいと思う。
"歌い出し"
ユイツムニノタマシイヨ、シンワヘトハバタケ
まず、ここでのポイントは、
他の曲と比べて、やたらベースが主張する。
ドラムのテンポも小気味よく、全体的に
バンドサウンドチックである。
ちょっとアイドルソングの始まりとしては
格好の良さに寄っている。
一致団結! 合緑!奇縁!感謝祭!さぁ総決算!
全体的に早口で並べ立てるように
歌い上げる。アップテンポで勢いの良い
曲が始まることを予感させる。
よっしゃ!寄ってらっしゃい!ホラ観てらっしゃい!アッパレ晴れ舞台(たぎれ!)
那由多輪廻(まわ)って脱皮完了
みんなおかえり~!
てか、ミッション!笑門来福です!これ天女のお役目なんだ~!
イザ!生粋ポジティブボルテージ!円陣組み仕上げてくステージ!
やはり早いテンポ、要所で韻を踏みながら
スピーディに歌っていく。
合いの手の(たぎれ!)や〜!とするところで
アイドルソングのキュートさを残しつつ、
那由多、笑門来福、天女といった
ワードを散りばめてアイドル性を
宗教性に昇華させるような仕掛けが
張り巡らされている。
最後のボルテージ、ステージの韻を
踏むところを夏菜子に歌わせることで
より溌剌さを演出してるところも
触れておきたい。
ももクロ天国☆ももクロ天国☆一度はおいで!心の火花で徒花咲かせ向かう!
ニルヴァーナ!!
みんなで歌うパート。
アップテンポの勢いそのままに楽しげな
雰囲気が伝わってくる。
やはり、最後の「ニルヴァーナ」という
ワードがこのパートの肝だろう。
ニルヴァーナとは煩悩が吹き消された状態、
全ての束縛からの解脱=死を意味する。
このワードがこの曲の詩を1段階
上の次元へと引き上げている。
アイドル性=明るさ と
宗教性=解脱、死を融合させながら、
ももクロの歌としてまとめ上げている。
そんな恐ろしさをたった一単語置くことで
表現していると受け取ることが
できるのではなかろうか。
因果律カタルシステム(イッサイ!ガッサイ!)
キミのイタミ、昇華するから!(SHOW MUST GO ON!)
光明辿って理想郷
ここで転調が入る。先の勢いは失わず、
しかし地に足をつけるようにテンポが
変わる。このバランス感覚。
この絶妙な緩急がサビの盛り上がりを
より演出させる。
(イッサイ!ガッサイ!)の合いの手や、
昇華するから(SHOW MUST GO ON!)の
頭韻(昇華とSHOW)でももクロの意気の良さ、
スピード感を失わせていない。
理想郷をユートピアと読まず、
そのままりそうきょうと読んでいるところも
テンポを意識してのことだろう。
壊せ!過去未来背負うカルマ(OH~!)
リハなしで本番だ!
自分自身が創造主(YEAH!)
行け!不退転
小細工を入れず、サビに向けて
テンションを上げていく。
ドラムとベースも言葉と合わせるように
演奏しており、気分が高揚していく。
そんな中でも出てくるワード、カルマ。
カルマとは業、行為の結果としての宿命。
これは早見あかりの脱退と関連
しているかもしれない。
(マホロバケーションの時は有安杏果は
在籍している)
早見の脱退も受け止めて、不退転の覚悟で
進んでいくという決意。
そんなところまで勘繰ってしまうのは、
考えすぎだろうか。
ここから始まる!マホロバケーション!
一生懸命が一緒の吉祥(SHOW)TIME!
イヤモニつけたら羽衣ヒラリ
早変わり~魅せましょう!
いのちリフレッシュ!
マホロバケーション!
楽しさ前提セットリスト
決意が沸き立つ時空天空大ホール
ついておいでよ~!!
待ってましたのサビ。
始まる・マホロバケーションの歌い方が
は→じ↑ま↓る↑
マ→ホロ↑バケ↓ーショ→ン↑
と非常にアンバランスな音階を取っており、
歌詞のテンポと相まって気持ちいい。
一生懸命 が 一緒の吉祥(SHOW!)TIME!
で完璧に韻を踏んでいく。
吉祥はめでたいこと。
一生懸命な活動がめでたい今の時に
繋がっているというももクロの
根幹を表している歌詞。
決意が湧き立つ時空天空大ホール
やはり、先の早見あかり脱退から不退転の
決意の考察は間違っていなかったのでは、
と思わせるこの言葉。
ももクロは「決意」という言葉をたびたび
歌詞で使う。それは自分達がアイドルとして
進んでいくことはもちろん、
笑顔の天下を取るというももクロの
発言を後押しするものだろう。
そしてその中には、メンバーの脱退や
地域自治体でのライブ(春の一大事)などが
含まれていると思う。
そんなメッセージがももクロの歌詞には
秘められている。
五臓六腑へ響き渡れ!(HIGH↑HIGH↑)衒いなしのアイドルパワー。
時代超越やる気伝承!(IT’S ALRIGHT!)
ハルカカナタのキミにも(ハイ!ハイ!)
Aメロ、Bメロの勢いを爆発させる。
私の声ト・ド・ケ!(LET’S GO!)
自分達自身に、脱退したメンバーに、
応援してくれるみんなに、声を届けたい。
そんな気持ちが届いてくる締め。
届いたよ…僕にも…。
ももクロ、恐ろしいアイドルである。
まだまだ知らない曲がたくさんあるので、
これからもゆっくりと発掘していきたい。
ps.将一くん、仮想ディストピアも
聴きまくってるで!
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