「どうもー シーシャボーイですー」
「お願いしますー ありがとうございますー」
「あーありがとうございますー ねっ
今アルファーヘルミントを
いただきましたけどもね」
「ありがとうございますー」
「こんなん なんぼあっても良いですからね」
「一番良いですからね」
「ねー有り難いですよ ほんとにね」
「入れておきましょう」
「ゆーとりますけどもね」
「いきなりですけどね うちのオカンがね
好きなシーシャフレーバー
があるらしいんやけど」
「あっ そーなんや」
「その名前をちょっと忘れたらしくてね」
「なんで忘れるねん」
「でまあ色々聞くんやけどな
全然分からへんねんな」
「分からへんの? いや ほな俺がね
好きなフレーバー ちょっと一緒に
考えてあげるから どんな特徴ゆうてたか
ってのを教えてみてよ」
「あのークセのある甘さでシーシャと言えば
これって言うフレーバーらしいねんな」
「おー ダブルアップルやないかい
その特徴はもう完全にダブルアップルやがな」
「ダブルアップルなぁ」
「すぐ分かったやん こんなんもー」
「でもこれちょっと分からへんのやな」
「何が分からへんのよー」
「いや俺もダブルアップルと思うてんけどな」
「いやそうやろ?」
「オカンが言うには シーシャ初めての人にも
おすすめらしい」
「あー ほなダブルアップルと違うかぁ
ダブルアップルはそういう使い方せんもんねぇ」
「そやねん」
「ダブルアップルはね ある程度シーシャを
吸った人が吸うものやねん」
「そやねんな」
「な? ブルーヘヴンみたいに万人に
おすすめするもんちゃうねん」
「そやねんそやねん」
「ダブルアップルってそういうもんやから
ほなダブルアップルちゃうがなこれ」
「そやねん」
「あれほなもう一度詳しく教えてくれる?」
「なんであんなに名前と味が
離れてるかわからんらしいねん」
「ダブルアップルやないかい
赤と青のりんごを並べてるけど
ぜんぜんりんごの味なんかせえへんねんから
アニスとリコリスの味なんよ
あれはシーシャ界の謎やねん」
「そうなんやな」
「おそらく昔の人がアニスとリコリスで
甘く味付けて アップルと言えなくもない…
みたいに無理やりこじつけたんやと思うよ俺は
これはダブルアップルや間違いなく」
「分からへんねんでも」
「何が分からへんのこれで」
「俺もダブルアップルと思うてんけどな」
「そうやろ」
「オカンが言うには 出してるメーカーが
少ないって言うねんな」
「ほなダブルアップルちゃうやないかい
どんなメーカーも避けては通れないのが
ダブルアップルとミントやねんから
その二つは絶対作らなあかんのやから」
「そやねんそやねん」
「な? それで各メーカーの好みがはっきり
わかれるねんから メーカーの力の入れどころ
でもあるんやから」
「そやねんそやねん」
「そういう定番やからあれ」
「そやねんな」
「ダブルアップルちゃうがな ほな
もうちょっとなんか言ってなかった?」
「シーシャ屋の人は注文されると緊張するらしい」
「ダブルアップルやないかい
もっとも振れ幅のあるフレーバー
なんやから 自分の力量が如実にでちゃう
怖いフレーバーでもあるんやから」
「分からへんねんだから」
「なんで分からへんのこれで」
「俺もダブルアップルと思うてんけどな」
「そうやろ」
「オカンが言うには
シーシャ屋で一番消費されてるらしい」
「ほなダブルアップルちゃうやないかい
ダブルアップル好きはだいたい自分家で
吸ってるようなヘビーユーザーやねんから」
「せやねん」
「ダブルアップルはね
店に来るライト層はなかなか好かんのやから」
「せやねんせやねん」
「ホワイトピーチとかブルーヘヴンとか
ライチとかが一番ウケいいんやから」
「せやねんせやねん」
「ダブルアップルちゃうがなほな
ほなもうちょっとなんかゆうてなかったか?」
「たまにめちゃめちゃ
吸いたくなる人が多いらしいで」
「ダブルアップルやないかい
あのとにかくクセのあるベタ甘さを
なぜか吸いたくなる時があるねん
たまーにほんと欲しくなるねん」
「分からへんねんでも」
「なんで分からへんのこれで」
「俺もダブルアップルと思うてんけどな」
「そうやて」
「オカンが言うには
ジャンルでいうたらフルーツ系やっていうねん」
「ほなダブルアップルちゃうやないかい
何系かわからないけど
フルーツ系だけではないねんあれ な?
アップル要素一つもないねんから」
「そやねんそやねん」
「ほなダブルアップルちゃうやないかい
ほなもうちょっとなんかゆうてなかった?」
「最も歴史が古いフレーバーらしい」
「ダブルアップルやないかい
ナハラ社が1988年に香り付きフレーバーを
始めて開発してからのフレーバーやねんから」
「そやねんそやねん」
「ナハラのダブルアップルが原点……
とかいう面倒な奴も多いねんから
ダブルアップルで決まりそんなん」
「でも分かれへんねん」
「分からへんことない
オカンの好きなフレーバーは
ダブルアップルもぉ」
「でもオカンが言うには
ダブルアップルではないって言うねん」
「ほなダブルアップルちゃうやないかい
オカンがダブルアップルではないと言うんやから
ダブルアップルちゃうがな」
「そやねん」
「先ゆえよ 俺がナハラ社の歴史を
語り始めた時どう思っててんお前」
「申し訳ないよだから」
「ホンマに分からへんがなこれ
どうなってんねんもう」
「んでオトンが言うにはな」
「オトン?」
「ケインミントちゃうか?って言うねん」
「いや絶対ちゃうやろ もうええわー」
「ありがとうございましたー」
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