前日がある種のピークになる現象について

文化祭は準備が一番楽しい。


修学旅行は新幹線やバスが一番楽しい。


そんなことを思う人は少なくないと思う。



メインイベントのほんの手前。

その空気は本番よりもリアルで、

なんだか不思議な感じがする。



中学の卒業式前日。


卒業式の予行練習があって、

僕たちは体育館に集合していた。


一通りの流れをリハーサルし終えた後、

学年担当の教師達から言葉を貰った。


それを聞いた時、

あぁ本当に卒業するんだなと

当たり前のことを思った。


副担任の女性教師が少し涙ぐんで話して、

女子生徒はもちろん男子生徒にも少し

泣くやつがいて、からかわれていて。



当たり前だけど、中にはこの先2度と会わないだろう

人がいて、僕は少しでもみんなの

顔を見ておこうと思った。


けどあっさり

忘れちゃうんだろうなぁと思うと、

なんだか不思議な気持ちになったのを覚えている。



誰とどうやって帰ったのか、

夜に集まったりしたのかどうか、

今では思い出せない。


朝は男子で近所の公園に集まって、

皆で一緒に向かった。


卒業式当日はあっさりと終わって、

なんだか特に感慨もなく過ぎ去った。


僕の中の卒業式は予行練習で終わって

しまったようだ。


そのあともボタンをあげたり、

みんなで写真を撮ったりして。


打ち上げでファミレスかなんかに

行ったような気がする。



前日のことははっきりと覚えているのに、

当日のことを覚えていないなんて、

なんだかおかしな話だけど、

やっぱりそれが現実って感じがする。



PS:旅行の前の日もそわそわして

       落ち着かなくなります。


今日も何かを間違えた

日々の中で間違えたこと ずれたことを綴ります。 岩崎キリン:iwa191cm@gmail.com

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