出張先飲食店攻略方法

ある程度酔っ払ったので、
自分で自分を褒めてみたい。

自分に同情するのは
下劣な人間のやることだ

とはノルウェイの森で村上春樹が
登場人物の永沢に言わせた言葉だが、
ノンフィクションに生きる我々は
多かれ少なかれ自画自賛をしないと
やってられないと思う。

今回は僕の特技?とも呼べる
性質のことについてだ。

僕は出先の店でサービスを受けたり
割引してもらったり、別の客と仲良く
なって2件目を奢ってもらう、
みたいなことがとても多い。

何気なく運がいいと思っていたが、
もしかしたらこれは僕の特技の様な
ものなのではないかと思い始めた。

ここではそのノウハウと、僕の性質に
ついて解説していきたい。

僕がサービスなどを受ける
一連の流れについて説明する。

出先の時に、まずはその街を軽く歩き、
店の軒先なんかを眺めて、街全体の
雰囲気を軽く掴む。

そして、完全なる個人経営のお店に
飛び込む。なるべく年季が入って
そうなお店を選ぶのがポイントである。
幸いにも九州で年季が入ってて
美味しくない店はない。
とても美味しい店が多い。

ここで、まずはカウンターに座る。
というかむしろ、カウンターのある店を
狙い打ちして入っていくと言うのが正しい。

この時の座り位置も大切である。
カウンターが5席あったら、下座(入口側)
から2席目くらいに座る。
これはだいたい1番上座は常連が座るため
そこを空けておくという配慮である。

座ったら、飲み物と一緒におすすめの
食べ物を聞く。この聞き方が大きな
ポイントで、単純に
おすすめありますか?
だと芸がなさすぎる。

僕が使うのは
今の季節で、オススメはありますか?
旬の魚、何か出せるものはありますか?
などという聞き方である。

これは旬を大切にしつつ、
他所から来た人間ということをアピールする
働きもある。

やがて、食べ物が来る。
この時に大将ないし女将さんが
カウンター越しにいることを横目で
確認しつつ、一口食べて2割ほど
オーバーに驚くリアクションを入れる。

すると、間違いなく相手は喜ぶ。
地方の店というのは他所から来た
客が驚くのが何より好きである。
断言しても良い。

そして
「こんなカツオ初めて食べました」
「突き出しのフキの煮物も嬉しい味です」
といった具合にストレートに褒め。

突き出しは女将さんが作ってることが
多くあるので、大将と女将さんの
両方を褒めちぎるのが良い。

後はもう流れに任せて置けば
「塩辛、食べれる?」
「ちょっと珍しい焼酎あるけど、飲む?」
などと言った言葉を頂ける。

ありがたくいただき、驚き、褒め、
他にお客がいなければ街のことを
聞いたり話したりする。

いつからお店をやっているのかも
僕はよく聞く。
そうするとかなりの年数を答えて
くれるところが多いので、
(そんな雰囲気の店を選んでるので)
また驚く。相手は鼻を高くする。

他の客がいた時、まぁそういった店は
常連の人がほとんどのため、
常連も
「自分の舌は正しい、この店は美味い」
というような気持ちになり、
一緒に話したり、自分が食べているものを
進めてくれたり、場合によっては
2件目に連れて行ってくれたりする。

そんなこんなで、僕は出張の度に
安く美味しい夜を満喫している。

地方の意味のわからない話とか、
ザ・おじさんの謎の自慢とか、
場末のスナックのやや若いママの
悪くない女でしょ、わたし?
みたいな空気感などなどが
嫌いでない人は機会があればぜひ
試してみてほしい。

悪くない経験になるはずである。



ps.出張先で髪を切って銭湯に行ったら
 なんだか自分が地元民のように思えて
 ちょっといい気分になりました。

 写真はとんでもなく甘かった
 ミニトマト、「よしちゃんトマト」です。
 もちろん、これも貰い物です。


今日も何かを間違えた

日々の中で間違えたこと ずれたことを綴ります。 岩崎キリン:iwa191cm@gmail.com

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