先日久しぶりにファミレスでお茶をした。
僕たちは午後三時に集合し、
パフェを食べてドリンクを飲み、
午後五時に解散するという非常に
模範的なお茶を行った。
「お茶する」という動詞があるのなら
それはもう、まさにこのような様子である、
と断言できるようなお茶であった。
もちろんそんな動詞はない。
まず、我々はメニューが電子化されて
いたことに驚いた。
タッチパネルによる注文方式に
変更されていたのである。
かつては季節メニュー、グランドメニュ-、
お子様メニュー、更にはテーブルにまで
サイドメニュー一覧を張り付けていた。
それが今では端末一台に全てがまとめられていた。
テーブルに乗っているのは塩とタブレットと
四角い季節メニュー(あのちっちゃいやつ)
だけであった。寂しいものである。
メニューを広げてわやわやする
あの楽しみもファミレスの醍醐味なのに…
時代によってどんどん変わってしまう…
僕は久しぶりのドリンクバーに
静かにテンションを上げていた。
こう書くと小学生みたいだが、やはり
「飲み放題」という響きにはいくつに
なっても心を揺さぶられるものがある。
「放題」というのがいい。
もう、欲望の赴くままである。
そりゃもう、とことんやっちゃっていい。
放題なんだから。
しかし、同行者はわずか1杯しか飲まなかった。
オレンジジュース1杯。
正気か?
2時間喋ってオレンジジュース1杯?
ほかにもたくさんドリンク選べるのに?
ええ?
こうなると僕もちょっと考えてしまう。
1人がオレンジジュース1杯なのに、
もう1人が4杯とか飲んでたら、なんか
アホみたいである。
結局僕も2杯に留めた。
しかも、2杯目はアッサムティー。
大人になると、冷たいものをバカバカ
飲むというのもなんだかアホっぽい。
なので見栄を張って紅茶。しかも無糖。
本当は野菜ジュースを飲もうかと思ったが、
僕の自尊心は紅茶を飲ませた。
こんなところで自尊心を出すな。
もう、冷え切ったポテトをもそもそと
食べながら何杯目かもわからないドリンクを
飲んだあの時間は取り戻せないのだ…
秋風が吹く帰路を歩いた。
どこからか煮物の匂いがする。
もう少し経ったらちびまる子ちゃんが始まる…
サザエさん…鉄腕ダッシュ…イッテQ…
なんだかノスタルジックな気分になったので、
僕は公園のベンチでタバコに火を着けて、
キリンジを流した。余計に加速した。
きーみーが、好きーだよエイリアンズ……
PS.今の家に住んで3年と半年程経ちますが、
wi-fiが使えることを初めて知りました。
なんで今?
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