4連休明けの仕事とはかくも
気怠いものなのか。
志茂駅は相変わらず人を吸い込んで
吐き出して吸い込んでを繰り返していた。
東京メトロでも2番目に乗客数の少ない駅だが、
それでも朝はそれなりの利用である。
いつも通り電車が止まってドアが開く。
乗り込んでややあってドアが閉まる。
走り出す。
王子神谷、王子、西ヶ原、駒込…
職場のある飯田橋まで確実に近づいてくる。
このまま南北線が飯田橋に止まらず
静かな暴走を始めるところを想像した。
東急東横線接続でもないのに地上に出て
なんやかやいろんなレールをがしょがしょと
切り替えて海沿いをごたんごたんと
走り続ける。乗客はみな会社や外出先へ
すっとんきょうな連絡を入れる。
南北線が海沿いを走り出してしまって…
実に愉快だ。
僕ももちろん
南北線が海沿いを走るのです、
僕は今すぐにでも出勤したいのですが…
潮の香りが僕をノスタルジーの渦に
溺れさせてしまうのです…
などとモニョモニョ言って電話を切り、
シャツのボタンを一つ外す。
真鶴辺りで電車は止まってほしい。
そのまま海が見える喫茶店にでも入って
モーニングを食べてタバコを吹かし
ヤニで黄色くなった文庫本をぺらぺらと
読むのだ。
適当な頃合いで店を出て、曇天の浜辺を
じゃりじゃりと砂を踏み歩くのだ。
歩くのに飽きたらコンビニで缶ビール買って
海を眺めてぼーっとする。
ぼーっとするのに飽きたら食堂にでも行って
瓶ビール飲みながら適当な干物でもつまむ。
ラジオから昔のj-popなんかが流れてて
そしてまたタバコをふかして…
なんて妄想してる間に飯田橋です。
あーファックファック。
ファックな仕事を終えて癒しを求めてたので、
花屋に向かいました。
生まれて初めて自分のために花を買いました。
ギャルめの店員に話を聞きながらオレンジの
ひまわりを二輪購入しました。
とてもかわいくて壊れそうで帰りの電車では
誰かぶつかってこないか不安になりました。
エアコンの風が直接当たるのが良くないと
ギャルから教わっていたので、
弱冷房車を選びました。
これが子を持つ親の気持ちなのだろうか…
今週はこの子の癒しを力に頑張ります。
26歳にして、いよいよヤバい所に突入した気が
しなくもないけど大丈夫ですよね？
ね？
ps.当たり前ですけど、花を持って歩いている時は
最大級のドヤ顔をしてます。
花買う男はみんなそうでしょ？
でしょ？
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