the morning sun certainly shines,coffee gets cold

数時間後の自分の姿をよく考える。

このことを最初に考えたのは
たぶん小学生の頃で、
学芸会の主役オーディションの前のことだった。


数時間後の自分はいったいどうしてるのだろう。
歓喜しているだろうか、落胆しているだろうか。
不安と期待がないまぜになった妙な高揚感を
覚えながら、僕は教職員とクラスメイトの前で
何回も練習した演技を披露した。


それと似た気持ちを最近よく覚える。


この人たちと当分会えない、
下手したら2度と会えないのだと思いながら
会って話をする気持ちはなんとも不思議だ。

数時間後の自分がどんな顔をしているのかすら
まったく想像もつかない。

でも時間はゆっくり進んじゃくれない。

友人たちと会い、お酒を飲んで、
なんでもないような会話を交わし合う。

朝陽が昇り始めて、みんな帰路につく。

僕は駅まで見送る。

変に感情深くもなく、さらりと別れる。

家に帰ると淹れていたコーヒーは
冷めていて、春の日差しが窓から差し込む。

そう、時は止まりはせず流れる。

少し重たくなった頭で今日を思い出す。

今日というかもう昨日だ。
雨が強く降る中集まり、
ピザを頼んでお酒を飲んだ。

自動再生が途切れるまでYouTubeで
少し古いjpopを流して、
途切れることなく話した。

そして気怠い朝がきて、
締まりのない顔でじゃあねと言った。

1人になった家で、洗濯機が止まるまで
またYouTubeを流した。

1週間後の自分はどうなっているんだろう。
1ヶ月後の自分は。1年後は。

歯を磨きながらそんなことを
ぼけーっと考えた。

ベッドに潜り込むと誰が寝てた温もりが
ほのかに残っていて、少し笑いながら
僕は眠りに包まれる。


春が来ている。



ps.水溜りに浮かぶ果汁グミです。



今日も何かを間違えた

日々の中で間違えたこと ずれたことを綴ります。 岩崎キリン:iwa191cm@gmail.com

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